奔豚奇病と頭痛と奇経

 奔豚気病は年に数回は遭遇するのですけど、本日の患者さんは典型的という感じであり本人は頭痛が主訴だったものの息が詰まってしまい呼吸ができなくなる症状を最初はいいませんでした。

 脈を触った瞬間に奔豚気だと判断できたのですけど話がかみ合わないので、中に強烈な圧痛が出ていることだけまず証明しました。すると動悸が時々感じられていることを認めたなら、息が詰まる症状は頻繁だといいます。

 頭痛とその他の症状は別物だと勝手に決めてしまっているのは素人なので仕方ないのですけど、一度関連性がわかったならまだ若い女性なのですけど胸の触診にも積極的に応じてくれました。本治法の後にしばらく休んでもらっている時間で全身が気持ちよくなり、治療終了後はもっとベッドに寝ていたかったということです。

 この治療にはおまけの話があって、全体が終了した時点で全身がとても温かく頭痛も取れていたのですけど、正しくは軽く頭重がしていましたから奇経治療を申脈へ行うと、目がぱっちり開いたということです。わずか5秒程度専用鍼を当てただけのことですが、奇経治療に少し自信がついてきました。