缺盆での胃の気の確認は従陽

 前エントリーで書いた缺盆の状態、具体的には指を曲げて手背側で湿り気を確認することが胃の気の状態の確認とイコールであることがわかり、急いでいるとつい脈診のみで進めがちになるのですけど胃の気の確認の重要性を感じています。

 先ほども「試しに陰経側だけせつあんしてみれば」とやってみたところ、脈状が広がるだけです。そこで缺盆を探ると胃の気が薄くなっていることがわかります。急いで陽経側も探って看取ると、本日はこちら側で治療すべきでした。そこまでの数脈とは考えていなかったのですけど、油断大敵です。

 そして次の女性も時邪だけでは処理しきれないことが缺盆から読み取れて、肺虚肝実証を探ろうとしたならこれもだめ。脾虚陰虚証であることは、脈診だけではたどり着けなかったかも知れません。