うちは整形外科じゃないぞ

 仕事始めから二日目もまたまたけが人続出で、「うちは整形外科じゃないぞ!!」という感じでした。これは今までの治療成績で「これだけの痛みならあそこの鍼灸院へ行くのが最もいいだろう」と判断してもらっているからだと、感謝すべき評価です。

 でも、逆に言えばレントゲン写真のみで判断して、患者が痛みを必死に訴えていても画像に出てこなければ無視をしてしまい、そして何も処置をしてくれない現代医療への不満のはけ口になっている証拠です。40代以前の若い医者では触診での現場判断という知識を持たないでしょうから、これから痛みに苦しむ患者はどうなるのだろうと心肺をしてしまいます。

 そして、ふと思いました。西洋医学をベースにする鍼灸で確かに効果はあるのですけど、医者が画像診断にのみ頼っているのをよそ目に触診で西洋医学的診断のできる鍼灸師が存在できるのだろうか?仮に診断ができたとして、それで整形外科の領域を乗り越えて診療していく根性のある鍼灸師はまず出てこないだろう。西洋医学と共存する道こそ、経絡中心で診察ができる鍼灸であるべきです。